江東区の静かな夜に。小さなトカゲちゃんのお見送り
静かな夜、ご自宅の前で
昨日の夜6時。江東区の住宅街はすっかり日が落ち、街灯がやさしく灯り始めた時間帯でした。
一組の親子のお客様からご依頼をいただき、ご自宅の前までお伺いしました。50代のお母様と、仕事帰りに急いで合流された20代の娘さんです。
お二人が大切に抱えていらっしゃったのは、装飾の施された小動物用の棺桶型の紙箱。その箱の中で、4歳になるトカゲちゃんが静かに眠っていました。
4年という月日。小さな体にとっては、確かに積み重ねてきた時間の重みがあります。最近まで病気と闘っていたそうです。仕事着のまま駆けつけ、小さな箱をじっと見つめる娘さんの姿からは、今日まで懸命に看病を続けてこられたお二人の歩みが自然と伝わってきました。
犬や猫に比べると、トカゲは鳴くこともなく、感情が分かりにくいと思われるかもしれません。それでも、火葬台の上で優しく声をかけ、そっと撫でるお二人の姿は、まぎれもなく「大切な家族」を送り出すご家族そのものでした。夜の澄んだ空気の中、静かに流れる時間には、深い愛情が満ちていました。
火葬とお骨のお返し
今回お選びいただいたのは「ご返骨プラン」です。爬虫類の火葬で最も神経を使うのが、火力の調整と収骨です。骨は非常に細く繊細なため、少しの加減で形が残らなくなってしまいます。
「しっかり送ってあげたい」
そのお気持ちに応えられるよう、指先の小さな骨一つひとつまで、できる限りきれいな形でお返しできるよう、慎重に火葬を執り行いました。
火葬後は、スタッフが丁寧にお骨を収骨し、2寸の骨壷へ納めさせていただきました。その後、覆い袋にお包みし、お二人のもとへお返ししました。
火葬車の灯りの下で骨壷を受け取られたお二人は、どこかほっとしたような、それでいて寂しさのにじむ表情を浮かべていらっしゃいました。「頑張ったね」「お疲れ様」そう小さく声をかけられる姿が、とても印象に残っています。最後まで病気と闘い抜いたトカゲちゃんへの、何よりの手向けだったのではないでしょうか。
命の大きさに関係なく
世間では小さな生き物に見えるかもしれません。ですが、ご家族にとっては、大型犬も小さなトカゲも、かけがえのない存在であることに変わりはありません。
命の重さに、大きさは関係ない。私たちはそう考えています。数グラムの小さな命から、40キロのワンちゃんまで、すべて同じ真心を込めてお見送りしています。
仕事帰りの疲れた足で、それでも最後の時間を作られた娘さん。寄り添い続けてこられたお母様。2寸の骨壷を大切に抱え、夜道を帰られる後ろ姿を見送りながら、4年間の思い出が、これからもお二人の心をあたため続けてくれることを、静かに願いました。
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